個人所得税(Personal Income Tax, PIT)
- Personal Income Tax (PIT)
- Thuế thu nhập cá nhân(TNCN)
- 2022.09.16
- ベトナムビジネス用語
個人所得税(PIT: Personal Income Tax)は、個人が得る所得に対して課される税金を指す。ベトナムでは、納税対象者はベトナム居住者と非居住者に分けられ、それぞれの納税義務が異なる。居住者に対しては、全世界所得が課税対象となり、非居住者についてはベトナム国内で得た所得のみが課税される。
居住者の定義
ベトナム居住者とは、以下の条件を満たす個人を指す(随時変更の可能性があるため注意)。
- ベトナム国内に183日以上滞在している者。
- ベトナム国内に居住所を持つ者。
課税範囲と税率
- ベトナム居住者: 居住者の場合、ベトナム国内外で得た全所得(全世界所得)に対して累進課税方式が適用され、所得額に応じて**5%~35%**の税率で課税される。この累進税率は、所得が高いほど税率も上がる仕組みで、日本の課税方式と類似しているが、最高税率に達する所得額が日本よりも低く設定されているため、高所得者はベトナムの方が高い税負担を感じることが多い。
- 非居住者: ベトナム国内で得た所得に対してのみ課税され、一律20%の税率が適用される。非居住者には、全世界所得に対する課税義務はないが、ベトナムでの所得に関してはこの税率が適用される。
所得の種類
PITは、給与、賃金、フリーランス収入、投資利益、不動産取引など、さまざまな所得源に対して適用される。特定の所得に対しては、減税や控除措置が認められている場合もあるが、基本的には全所得が対象となる。
申告と納税
ベトナムでは、企業が従業員に代わって源泉徴収を行う形で個人所得税を納税することが一般的である。また、フリーランスや自営業者の場合、自分で所得申告を行い、年度末に納税する必要がある。税務申告の際には、控除や減税措置を活用して、税負担を軽減することができる。