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ベトナムにおけるシフト制勤務について

  • 2023.02.13
  • 労務
  • 労務管理

1. シフト制の定義 ベトナムにおいてシフト制勤務とは、「少なくとも二人または二グループ以上が、24時間以内に同じ仕事(作業)位置で、交代で仕事(作業)をするよう配置すること」をいいます(政令145/2020/ND-CP号(以下「政令第145号」といいます)第63条第2項)。上記でいう「同じ仕事位置で」とは原文では“trên cùng một vị trí làm việc”と記載されており、必ずしも意義が明確ではありません。したがって、二つ以上の勤務時間帯を設けている工場勤務や24時間対応のコールセンターなどの他、日勤勤務の他に夜間勤務帯(例えば外国企業への対応のためなど)を設けている事業形態についてはオフィス勤務であってもシフト勤務制に関わる規制について留意する必要があると考えます。 ...

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  • 2021.11.08
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【2021年労働法】ベトナムでは労働者に健康診断を受けさせる義務があると聞いています。その内容を教えて下さい
会社は、毎年少なくとも1回、労働者に対して健康診断を受けさせなければなりません。 なお、労働者に未成年者(満18歳未満の労働者)、障がいがある者、高齢者(2021年現在においては60歳3ヶ月以上の者)がいる場合、これらの者に対しては、6ヶ月に1回、健康診断を受診させる必要があります(労働安全衛生法第21条第1項)。   労働者が健康診断を受診している時間も労働時間として加算されます(政令145号第58条第9項)。そのため、土曜日等の週末に健康診断を受診させた場合で、かつその日が会社の定める休日に当たる場合、休日手当の支払いが必要となるので、注意が必要です。 労働者に健康診断を受診させない場合、最大で1500万VNDの罰金が課される可能性があります(政令28号第21条第2項)。 受けさせるべき健康診断の項目については、通達14号別紙3に規定されています(通達14号第6条第3項)。
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  • 2016.04.25
  • 労務管理
労働者が研修後1年で退職してしまいました。研修費用の返還請求は可能ですか。
会社の費用でベトナム人労働者を一定期間日本等で研修させることがよく行われます。このような労働者がベトナムでの勤務に復帰後すぐに退職することを防止するため、退職時の研修費用の返還について会社と労働者の間で合意するケースが見られます。 研修費用返還のルールについて、労働法は以下のとおりになります。 まず、労働法第43条は、「労働者が法律に反して一方的に労働契約を終了」させた場合の労働者の義務を規定しますが、同条第3項は、「(労働者は)本労働法第62条に従って使用者に研修費用を返還しなければならない。」と規定します。 そして、労働法第62条以下では、両当事者が職業研修契約を締結しなければならないとされ、その内容として以下のものを規定しています。 a)研修する職業。 b)研修場所、研修期間。 c)研修費用。 d)研修後に労働者が使用者のために就労しなければならないと保証する期間。 e)研修費用の返還責任。 f)使用者の責任。 労働法でも、研修費用返還のルールは曖昧であるため、いかなる場合に研修費用返還が認められるかが明確でありません。労働法第43条によれば、「労働者が法律に反して一方的に労働契約を終了」した場合に研修費用返還が認められますので、労働者が有期労働契約の継続中に法定の事由がないにも係らず一方的に労働契約を終了すれば、研修費用返還が認められることは明らかといえます。 一方、労働者が使用者と無期労働契約を締結している場合、労働者は45日前の通知さえすれば労働契約を終了できますので(労働法第37条第3項)、当該通知さえあれば、「労働者が法律に反して一方的に労働契約を終了」したには該当しないように思われます。 そうすると、無期労働契約については事実上研修費用を返還させることが難しいようにも思われますが、これは結論としては明らかに不合理と思われます。 この点はいくつか考え方があり得るところですが、 ①労働法第43条は、「労働者が法律に反して一方的に労働契約を終了」した場合に「(労働者は)本労働法第62条に従って使用者に研修費用を返還しなければならない」と規定しているだけであって、それ以外の場合に研修費用の返還を認めないとは規定しているわけではないこと、 ②労働法第62条第2項は、職業研修契約の内容として、「研修後に労働者が使用者のために就労しなければならないと保証する期間」や「研修費用の返還責任」を含むと規定していることからすると、 使用者及び労働者の間で合意をすれば、「労働者が法律に反して一方的に労働契約を終了」した場合でなくとも、研修費用の返還は認められる余地が十分にあると考えられます。 よって、実務上は、労働者を一定期間日本等で研修させる場合には、労働者との間で職業研修契約を締結し、同契約において、就労を保証させる期間、研修費用の返還を求めるケース及び返還を求める研修費用の内訳・金額等を明確に規定しておくことが重要と考えられます。