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会社の判断で労働者の配置転換は認められますか。

  • 2015.06.30
  • 労務
  • 採用・労働契約

日本においては、通常、会社は労働者に対して配置転換命令を出すことができ、原則的に労働者はこれに応じる義務があります。では、ベトナムではどうでしょうか。 ベトナムでは、原則として、会社がその一方的意思表示によって、労働契約で合意された労働者の業務と異なる業務に従事させることはできません。もっとも、以下のとおり、一定の状況が存在するときに、1年につき60営業日を限度として、一時的に他の業務に従事させることは認められます。   「労働法」 第31条 労働契約に基づく業務と異なる業務への労働者の異動 1.自然災害、火災、疫病、労働災害の回避・被害克服の措置適用、職業病、水・電力障害の突発的な困難の発生または生産もしくは経営上必要がある際、使用者は本来の業務と異なる...

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  • 2016.06.17
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ベトナムでの労働者派遣契約について派遣労働者を使用する場合に法的制限があれば教えてください。
派遣業については、労働者派遣のライセンスを持たずに「コンサルティング」として実質的に派遣業を行っている会社もあります。 労働者派遣は独自のライセンスが必要ですので、派遣ライセンスを持たない業者から労働者派遣を受ける場合には、急に派遣が止まるリスクなども考えられます。 下記は、下請として人を雇う場合ではなく、労働者派遣として、派遣労働者を雇う場合の制約となります。   以下の規定が派遣先企業に適用され、厳格に禁止されます (2013年5月22日付け55/2013/ND-CP(Decree55号)第4条第2項参照) 。 ①派遣労働者から費用を徴収すること ②派遣労働者を再派遣することを第三者に同意すること ③労働者派遣が認められる業務リスト(下記)上に含まれない業務に派遣労働者を使用すること ④12ヶ月を超えて派遣労働者を使用すること   Decree55の付録Ⅴに記載の業種以外には派遣ができない旨定められており、それが以下となります。 以下については、通常のワーカーは該当しないと考えられ、工場での派遣労働者使用は現在難しい状況です。 (1)翻訳、通訳、速記者 (2)秘書、業務アシスタント (3)受付 (4)ツアーガイド (5)営業支援 (6)プロジェクト支援 (7)製造システムのプログラミング (8)通信・テレビ設備の設置 (9)建設用機械の運転、テスト、修理 (10)ビルや工場の清掃 (11)資料編集 (12)警備員 (13)コールセンターのオペレーター (14)経理財務補助 (15)自動車修理 (16)工業デザイン、インテリアデザイン (17)運転手   企業は、以下の目的にのみ、労働者派遣を用いることができます。 ・特定の期間における突発的な労働力の要求の上昇があった時の一時的な要求を満たすこと(一時性) ・妊娠休職期間にある場合、労働災害に合い、職業病にかかり、市民の義務(=徴兵義務等)が課される場合、またはこれらにより稼働時間が減少する場合(補充性) ・高い技術経験を有する労働者を使用する必要がある場合(専門性).   また、労働者派遣の期間は、12ヶ月を超えないものとされています(労働法第54条)。   労働者派遣は、以下の場合には認められません(Decree55号第24条) ・派遣労働者を使用する企業が、現在労働者紛争、ストライキがなされており、又は、ストライキに関する決定、労働紛争の解決に関する決定を受ける労働者を交代すること ・労働者派遣企業が、派遣労働者が労働災害を受け又は職業病にかかっている場合に、派遣労働者との間で賠償責任に関する合意をなすこと ・派遣先企業において、企業再編・技術変更の結果、経済的理由又は派遣先企業の合併、分割のために削減された人員を交替すること ・労働省及び厚生省により作成されるリストに規定される過酷な環境で働かせること(そのような労働者がそのような場所に3年以上住んでいた場合を除く。)、労働省により作成されるリストに規定される重度の、有毒な若しくは危険な業務につかせること、又は、当該リスト上の極度に重度の、有毒な若しくは危険な業務につかせること。  
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  • 2024.12.14
  • 採用・労働契約
ベトナムでのインターン受け入れ:労働契約かインターンシップ合意書か?
ベトナムで学生インターンを受け入れる場合、その法的関係は大きく分けて「労働契約」または「インターンシップ合意書」といった形態に整理することが可能です。両者は、法的責任や社会保険の義務、給与・報酬支払条件といった面で大きく異なり、適切な選択は企業側のリスク回避および運営効率に直結します。 目次1. 労働契約によるインターン受け入れ2. インターンシップ合意書による受け入れ3. 選択のポイントと実務的な提案4. 最終的な判断基準 基本的な考え方: インターンであっても、勤務時間や業務内容が正社員とほぼ同等であり、明確な労働提供義務を課す場合には、「労働契約」を締結することが原則的に適切です。労働契約を締結することで、ベトナム労働法(Labor Code No. 45/2019/QH14)および関連法令に定められた各種義務を遵守することになり、法的安定性が高まります。 メリット: 法的リスクが最小化され、後々のトラブル(労働争議等)を回避しやすい 法定保護(社会保険、健康保険、労働安全衛生等)が明確で、将来的なコンプライアンスリスク低減が可能 企業側の義務: 最低賃金(地域別最低賃金規定:Decree No. 38/2022/NĐ-CPなど)を満たした給与支払い 一定条件下での社会保険・健康保険・失業保険加入(社会保険法No.58/2014/QH13および将来施行予定の改正法令) 労働法上の年次休暇などの法定労働条件の付与 注意点: パートタイム的な勤務(週10〜20時間程度)で報酬総額が現行最低賃金を下回る場合、社会保険加入義務は原則として発生しないものの、労働法第168条第3項の規定に基づき、「社会保険相当額」を給与に上乗せして支払う必要があります。 2025年7月1日以降は、基礎給与額(2024年時点で2,340,000VND)を超える賃金支給がある場合、社会保険加入が強制される予定です(2025年施行の社会保険法改正内容を参照)。この点は長期的なコスト増要因となり得るため、早期の計画立案が推奨されます。 基本的な考え方: あくまで教育的観点からの「実務体験」提供を目的とし、インターンに実質的な労働義務を課さず、正社員と同等の責任や業務遂行を求めない場合には、「インターンシップ合意書」を用いることが可能です。この形態では、社会保険や最低賃金など、労働法上の義務を大幅に軽減できます。 メリット: 給与支払い義務や社会保険加入、年次休暇付与といった義務から解放される 必要書類やプロセスが簡素で、管理負担が軽い 柔軟な条件設定が可能 注意点: 実務体験の範囲や目的、インターンの立場(学生研修生であること)を明確に定義し、合意書上で「労務提供」ではなく「実務経験提供」として位置づけることが重要です。 インターンが企業内部で「通常の労働力」として扱われ、指示命令系統や勤務態様が実質的に社員同様となる場合、後から労働契約と見なされ、未払い社会保険料や罰則が発生するリスクがあります。そのため、当初から責任範囲・業務内容を限定し、研修的・教育的性格を強調した書面整備が必要です。 (1) インターンに正社員並みの業務遂行・責任を求める場合: 業務量・業務質ともに本職従業員並みであれば、リスク回避の観点から労働契約締結を検討してください。将来の社会保険加入や最低賃金義務への対応が求められ、コスト負担は増えますが、法的な安定性が得られます。 (2) あくまで教育的な実務経験の提供に留め、法的責任を限定したい場合: インターンシップ合意書の利用を検討ください。教育機関との連携や、明確な研修カリキュラムの設定、合意書への詳細な記載などにより、「労働関係」と見なされる余地を最小化します。 企業側のニーズ:戦力としてインターンを期待するか、教育的役割に留めるか。 コスト・リスク評価:将来の社会保険義務や人事労務管理コストを包括的に考慮。 透明性と記録整備:インターンの任務範囲やステータスを明文化し、後からの誤解・紛争を回避するための書面保管を徹底。
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  • 2024.08.22
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有期限労働契約の期間満了での終了の手続や支払うべき手当等を教えて下さい。
以下のコラムをご参照ください。 【ベトナム労務】有期限労働契約の期間満了での終了について