【ベトナム】2023年のテト休暇のスケジュールについて
- 2022.12.25
- コラム
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1. 旧暦の年末年始について
ベトナムでは太陰暦に基づき、年末年始の休暇であるテト休暇(Tết Âm lịch)の日付が決められ、労働法上5日間の祝日と規定されています。西暦での日付は毎年変わりますが、2023年は、太陽暦の1月21日が大晦日、1月22日が元旦となります。
運用として、公的機関等の休暇と民間企業の休暇とは異なるため、以下2023年について説明します。
2. 公的機関に関する文書8056/VPCP-KGVX号
首相府から労働局への2022年12月1日付け文書8056/VPCP-KGVX号により、ベトナムのĐam首相は、労働傷病兵社会省の休暇案に同意し、公的なテト休暇期間は2023年1月20日(金曜日)から1月26日(木曜日)までの7日間となりました。
これにより、土曜日と日曜日が週休となっている公的機関等は上記の日程が休暇日となります。
3. 民間企業についての通知5034/TB-LDTBXH号
民間企業についての通知5034/TB-LDTBXHによれば、民間企業は、テト休暇日数について以下の3つのオプションの一つを選択することが可能となります。
週休日がテト休暇日と重なる場合には、労働者は次の営業日に週休の振替休日を付与されます。
- ①年末1日と年始4日間(1月21日から25日, 週休の振替休日を含まない)
- ②年末2日間と年始3日間(1月20日から24日, 週休の振替休日を含まない)
- ③年末3日間と年始2日間(1月19日から23日, 週休の振替休日を含まない)
■ケースA
例えば、とある会社が上記①のオプションを選択した場合、かつ、週休日が日曜日の1日だとします。
この場合、その会社のテト休暇期間は、1月21日から26日(1月21日から25日までが祝日、26日が週休の代休)となります。
もし1月21日から25日までに従業員を勤務させる場合、労働法(法律45/2019/QH14号)第98条第1項c号に基づき、300%に相当する賃金を追加で支払う必要があります。26日(週休の振替休日)に従業員を勤務させる場合、200%に相当する賃金を追加で支払う必要があります(政令145/2020/ND-CP号第55条第3項参照)。
このケースでは、1月20日についてはテト休暇期間にあたりません(オプション②、③を選択した企業は異なりますのでご注意ください)。そのため、この日に従業員を勤務させても、通常の給与を支払えば足ります。
■ケースB
他方で、週休日が土曜日及び日曜日の2日間ある場合、代休として2日間与える必要があります。この場合、②のオプションを選ぶと、1月20日から24日までが祝日、25日と26日が週休日の代休ということになります。
1月20日 | 1月21日 | 1月22日 | 1月23日 | 1月24日 | 1月25日 | 1月26日 | |
ケースA (働く場合の給与) |
平日 (100%) |
祝日1日目 (300%) |
祝日2日目 (300%) |
祝日3日目 (300%) |
祝日4日目 (300%) |
祝日5日目 (300%) |
週休日の代休 (200%) |
ケースB (働く場合の給与) |
祝日1日目 (300%) |
祝日2日目 (300%) |
祝日3日目 (300%) |
祝日4日目 (300%) |
祝日5日目 (300%) |
週休日の代休 (200%) |
週休日の代休 (200%) |
実際の休暇については会社ごとに決めることになり、実務上は公務員の休暇に合わせる企業も多いです。上記を参考にご検討ください。