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ベトナムにおける「使用者」と、労働組合に加入が禁止される労働者

  • 2021.01.06
  • 労務
  • 労働組合・労働協約・ストライキ

日本法上では、使用者は労働基準法の10条に以下のような定義があります。 「この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう」なので、使用者をかなり広い概念で捉えており、部長等の管理職についても文脈等にもよると思いますが、使用者と捉えうることが可能と考えます。 一方ベトナム法においては、労働法上「Người sử dụng lao động」という用語が使われており、この言葉を使用者と訳すのが一般的です。この使用者という概念は、法上の文脈においては、ほぼ会社自身と同義で使用されており、ベトナム法上の使用者は、会社の代表者(経営者)を想定していると思われます。 そして、ベトナム語の一般的な言葉の使い...

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ベトナムにおける「使用者」と、労働組合に加入が禁止される労働者
日本法上では、使用者は労働基準法の10条に以下のような定義があります。 「この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう」なので、使用者をかなり広い概念で捉えており、部長等の管理職についても文脈等にもよると思いますが、使用者と捉えうることが可能と考えます。 一方ベトナム法においては、労働法上「Người sử dụng lao động」という用語が使われており、この言葉を使用者と訳すのが一般的です。この使用者という概念は、法上の文脈においては、ほぼ会社自身と同義で使用されており、ベトナム法上の使用者は、会社の代表者(経営者)を想定していると思われます。 そして、ベトナム語の一般的な言葉の使い方では(法令上の文脈ではなく)、管理職を「Người quản lý」と、部長については「Trưởng phòng」といいますが、こちらについてはいずれも労働法上に言及がありません。 以上から考えるに、ベトナム法上においては、特に管理職の人間を会社経営者と同一視して扱うということが想定されておらず、一般的な労働者として同一的に扱うことが法令上想定されているものと解されます それでは、労働組合において使用者側と考えられる「労働組合への加入が禁止される者」を確認してみましょう。 通達238/HD-TLD第1条2項によれば、 一般的な会社組織において、労働組合への加入が禁止されるのは、以下の労働者です。 ・外国人労働者 ・企業の所有者 ・取締役会会長 ・社員総会会長 ・社長 ・その他会社の経営(管理)権限や労働契約の締結権限が与えられている者をいい、これらの者には取締役会の副議長、副社長、人事部長が含まれます。 逆に、これら以外の労働者は広く労働組合に加入することができることとなっています。 特に最後の項目などが比較的抽象的な規定となっており、部長職や取締役全員が含まれるというわけでもないことから、ベトナムにおける使用者の概念の難しさが見て取れます。