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ベトナムの離婚制度・財産分与・親権の帰属について教えて下さい。

  • 2014.05.04
  • 親族・相続関連
  • 親族・相続一般

  ■離婚の手段 ベトナムでは以下の場合に離婚が認められています。   (1)協議離婚 ベトナムでは、日本のような協議離婚は認められていません。 夫婦の双方が離婚を申請し、裁判所における和解が成立しない場合、双方が真に離婚を希望し、かつ、財産分割、この保育、養育、世話、及び教育について合意したものとみなされるときは、裁判所は、合意による離婚及び際しの正当な利益を保障することを基礎とする財産及び子に関する合意を承認します。   (2)裁判離婚 離婚を求める配偶者は裁判所に離婚の申請をすることができます(ベトナム家族法85条1項)。 ただし、妻が妊娠している場合又は12ヶ月以下の子を養育している場合には、夫は離婚を請求することはできない(同条2...

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  • 2018.11.29
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日本居住の日本人がベトナムで相続財産を有する場合、どのようにすればスムーズに相続手続できますか(主に遺言について)。
ベトナムに不動産を所有している場合、「土地使用権、住宅および土地に付随する他の資産所有権の証明書」上に、所有者の名義が記載されています。相続が発生する場合、この証明書を書き換える必要があります。また、金融機関に預金がある場合、当該金融機関に相続人の死亡を伝えた上で、相続人が口座解約・送金等を進めることとなります。 いずれの場合も、誰が相続人かどうかを確定することになりますが、不動産についてはベトナム法、預金については日本法となるものの、日本に住む日本人の場合、ほとんどの場合が日本にいる相続人が手続を行うということになると推測されます。 ベトナム法が適用される不動産の場合、ベトナムの相続法が適用されるため、法律自体をベトナム当局に説明することは問題ありません。しかし、具体的なケースにおいて誰が相続人になるかどうかは、被相続人の家族関係を証明しなければわからないということになります。 一方、預金の場合、日本の相続法が適用されるため、そもそもベトナムの金融機関に日本の相続法がどのような制度となっているかという説明をしたうえで、具体的なケースにおいて誰が相続人となるかを証明しなければならないということとなります。 これらは、日本の専門家の意見及び日本の公的な書類で証明する必要が出てきますが、ベトナム語の作成や公証認証なども必要になる可能性が高く、時間も費用もかかることとなります。実務上は、法令上このような場合に必要書類が定まっているわけではないため、それ以外の書類を要求される可能性もあります。 ベトナム現地に詳しくない相続人がこのような対応をすることは非常に困難と考えられますので、相続人の負担を軽減するためにも、対応策を検討しておく必要があるでしょう。 ベトナムで遺言を作成しておく場合、後述するように、遺言の形式はベトナム法令に従って確定することも可能となります(民法第681条)。 そのため、ベトナムで遺言を作成しておくことにより、ベトナム国内手続において日本の相続法の説明や、相続人構成の証明を行わずに、相続手続を行うことができる可能性があります。具体的には、ベトナムにおける相続財産とそれを相続させる者を明記しベトナムの遺言の形式で作成しておくことによって、当該相続人が身分証明できれば、行政当局及び金融機関での手続を行うことができます。 このような外国人がベトナムで遺言を残し、相続手続きをしたという実務はほとんど実例がないため、実際にはその他の書類を要求される可能性も十分ありますが、少なくとも全く作成していないよりは手続が容易になります。遺言による相続人が決まっていない場合、相続人全員の合意書等が無い限りベトナムでの手続を進めてくれないということにもなるためです。 なお、日本で遺言を残したとすると、それをベトナムで使用するために、日本の相続法に従った遺言なのかどうかの証明が必要になります。また、遺言自体をベトナム語にする必要も出てきます。この場合も、手続する相続人を指定しておくことができるので、法定相続よりは容易になる可能性は高いですが、ベトナム法の形式で作成しておくほうがスムーズになると考えられます。   遺言の準拠法は、民法681条で定められています。 これによると、遺言の作成・変更・撤回の能力は、その時点で遺言作成者が国籍を有する国の法令に従って確定されます。また、遺言の形式は、遺言が作成された国の法令に従って確定されます。それ以外の場合であっても、  ①遺言作成をした時点又は死亡した時点で遺言作成が常住していた国、 ②遺言を作成した時点又は死亡した時点で、遺言作成者が国籍を有していた国、 ③相続財産が不動産である場合、不動産の所在地、 の法令と合致する場合にはベトナムにおいて公認されると規定されています。 本件では、遺言作成の能力については日本法で確定されることになりますが、遺言の形式については、日本で遺言を作成すれば日本法、ベトナムで遺言を作成すればベトナム法に準拠するということになります。 では、日本で作った日本の遺言がベトナムで有効になるのでしょうか。 日本で作られた遺言ですので、遺言の形式は日本の法令で確定されます。また、遺言の作成能力も日本国籍保有者ですので、日本法で確定されます。したがって、日本で有効な遺言については、ベトナムでも有効となります。 もっとも、上述したように、ベトナムの手続に日本の遺言を使う場合、ベトナム語で日本法の説明文書等が必要になってくると考えられるため、その点は注意が必要です。   ベトナムでベトナム法に則った遺言を作成する場合はどうでしょうか。 上述のとおり、ベトナムで遺言を作成すれば、ベトナム法にしたがって遺言の形式が確定されますので、少なくともベトナム国内においては有効なものとなります。   では、ベトナムではどのような遺言作成方法があるでしょうか。遺言については民法第624条から第648条が規定しています。 まず、遺言は文書によりなされなければなりません。ただし、文書により遺言することができないときは、口頭で遺言することもできます(民法第627条、第629条)。 文書による遺言には、以下の4種類があります(民法第628条)。 ・証人のいない文書による遺言(民法第633条)   ―自筆で内容を記載し、署名 ・証人のいる文書による遺言(民法第634条)    ―自筆又はタイプ打ちが可能。遺言者の署名又は指印。証人2人の署名。 ・公証された文書による遺言(民法第635条、第636条)   ―公証の前で遺言の内容を宣言。公証人が書き取り。遺言者の署名又は指印。公証人の署名 ・確証された文書による遺言 (民法第635条、第636条)  ―確証権限者の前で遺言の内容を宣言。公証人が書き取り。遺言者の署名又は指印。公証人の署名 遺言の内容は、①遺言をした年月日、②遺言者の氏名と居所、③遺産を受領する個人の氏名、機関・組織の名称、④遺産の内容と遺産の所在、で構成されます。その他の内容も記載可能です。遺言が複数頁に渡る場合、各頁に番号を記載し、遺言者が署名又は押印する必要があります。 上記のような形式、内容での遺言が法律上は可能であるが、実務上、ベトナム公証人、確証権限者は、外国人の遺言を公証・確証していません。したがって、証人のいない文書による遺言か、証人のいる文書による遺言を行うしかないのが現状です。将来的には状況が変わる可能性もあるため、実務の確認が必要となります。 遺言は、遺言者により、いつでも修正、補充、代替、撤回が可能です。   ベトナムの相続法においても、日本の遺留分同様の制度が規定されています。 具体的には、法定相続人が、本来の法定相続分の3分の2よりも少ない遺産の分しか享受することができない場合、以下の者は法定相続分の3分の2と同等の遺産分を享受することができます(民法第644条)。  ① 未成年の子、父、母、妻、夫  ② 成年者となっているが、労働能力がない子 この規定は、遺産受領を拒否(放棄)した者、遺産を享受する権利を有しない者には適用されません。  
  • 親族・相続関連
  • 2018.11.23
  • 親族・相続一般
ベトナムの相続制度について教えてください
ベトナムでの相続は、大きくいえば日本と類似の制度となっています。 相続については、民法において規定されていますが、2017年1月1日から新しい民法が施行されています。 民法第609条から第662条が相続について定めており、第609条から第623条が「総則」、第624条から第648条が「遺言による相続」、第649条から第655条が「法定相続」、第656条から第662条が「遺産の精算・分割」という構成となっています。 この構成からもわかるとおり、遺言がある場合には遺言が優先されますが、それがない場合には法定相続分に基づいた相続となります。 相続は、財産を有するものが死亡した時点から開始されます(民法第611条)。 遺産は、被相続人の固有の財産及び被相続人が他人と共有している財産のうち非相続人の財産持分で構成されます(民法第612条)。 また、相続人は、相続開始時点で生存している者及び相続開始時点で胎児であり相続開始後に出生された者が対象です(民法第613条)。 相続財産の管理については、遺産管理者を選定することが可能です。遺産管理者の選定までは、その財産を占有、使用、管理する者が引き続きその遺産を管理しなければなりません(民法第616条)。 遺産管理者は、遺産リストの作成、第三者が占有する遺産の回収、遺産の保管、相続人への遺産の状態の通知などを行います。また文書よる相続人間の合意がある場合には、その財産を引き渡し、処分する等の対応をすることができます(民法第617条)。 相続の受領拒否(放棄)の手続は、相続人、遺産管理者への文書での通知を行うことで行うことが可能です。受領拒否の意思表示は、遺産分割前に表明されなければなりません(民法第620条)。 以下の場合、相続財産は、法定相続人に対して相続がなされます(民法第650条)。 ①遺言がない法定相続の場合 ②遺言が合法でない場合 ③遺言による相続人が相続開始時点以前(同時を含む)に存在しなくなった場合 ④遺言による相続人が遺産受領を拒否した場合 法定相続人の順位は以下のとおりです(民法第651条)。 第1順位  配偶者、実父、実母、養父、養母、実子、養子 第2順位 父方・母方の祖父母、実兄弟姉妹、実孫 第3順位 曾祖父・祖母、おじおば、実甥・姪、曾孫 各順位内の相続分は均等となります。また、先順位の相続人がいる場合、それより下の順位の相続人には相続分はありません。  たとえば、第1順位の相続人が亡くなっている場合、遺産受領を拒否した場合で、第1順位の相続人が一人もいない場合には、第2順位の者が相続分を有することになります。 なお、相続人となるはずの子が先に亡くなっている場合、その相続人の子(被相続人からみて孫)が相続できる、遺産を相続できるはずの孫が先になくなった場合、相続人の子(被相続人からみて曾孫)が相続できるという「代襲相続」も制度も存在します(民法第652条)。 相続開始が通知された後、又は遺言が公表された後、遺産分割協議のために相続人が集まることができます(民法第656条)。この場合、遺産管理人及び遺産分割人の指定と、遺産の分割方法を協議します。相続人間の合意はすべて文書でなされなければなりません。 遺産分割人は、遺言又は相続人間協議で選定されますが、遺産管理人を兼任可能です。遺産分割人は、遺言又は遺産分割協議の合意どおりに、遺産を分割します(民法第657条)。 遺産を分割する際、相続人は遺産の現物での分割を請求する権利を有しますが、現物で均等に分割できない場合、価格を算定した上で現物を受け取る者について合意することができます。合意ができない場合は、現物を売却し、対価を分割します(民法第660条)。 なお、遺産分割が存命している家族の生活に著しく影響を与える場合、存命している家族は、裁判所に対し3年を超えない期間で遺産分割を行わないように請求することができます。また、3年の期間が満了した後も、同様の状況であれば、もう1回延長も可能です(民法第661条)。   相続法については、ベトナム民法上準拠法が規定されています(民法第680条)。 これによれば、相続は、相続される遺産を残した者が死亡の直前に国籍を有していた国の法令に従って確定されます。ただし、不動産に対しては、当該不動産の所在する地の国の法令に従って確定されます。