ベトナムにおける銀行での顔認証・生体認証について(2025年1月1日発効)
- 2024.11.13
- コラム
- CastGlobal
2024年6月28日、ベトナム国家銀行は銀行カード業務に関する新規制(Circular 18/2024/TT-NHNN)を発表しました。
当該Circular自体は2024年7月1日から発効していますが、外国人にも大きな影響をあたえる以下の規制が2025年1月1日から発効します。
ベトナムに居住して銀行カードを使っている方についても年内に生体認証を完了する必要があるためご注意ください。
主要な規制内容
1. オンライン取引の制限
2025年1月1日以降、顔認証による本人確認を完了していない口座では、オンライン取引が不可能になります。これには、オンライン送金や ATM/CDM での現金引き出しなどが含まれます。
新たなカード発行については2024 年 10 月 1 日から規制が始まっており、10月1日以降に発行されたカードはすべて生体認証が完了しているものと考えられます。
2. 生体認証の義務化
すべての銀行口座所有者は、2025年1月1日までに生体認証(顔認証)を登録する必要があります。これは、口座の本人確認を強化し、不正利用を防ぐための措置です。
2024年10月1日以前に発行されたカードの顧客情報更新期限は、遅くとも2026年1月1日までにしなければならないとされています。
3. 身分証明書の有効期限確認
銀行は顧客の身分証明書の有効期限を追跡し、期限切れの30日前までに通知する義務があります。有効期限が切れた場合、その口座での取引は一時停止されます。
影響
- この規制は、銀行口座の「クリーンアップ」を目的としており、偽造書類を使用した口座や本人以外の名義の口座を排除することを目指しています。
- オンライン取引の安全性を高め、詐欺や不正利用のリスクを軽減することが期待されています。
- 一部の銀行では、この新規制により詐欺行為が大幅に減少したと報告しています。
銀行の対応
多くの銀行(Vietcombank、Agribank、Sacombank、SHBなど)は、顧客に対して身分証明書の更新と生体認証情報の登録を積極的に呼びかけています。一部の銀行では、オンラインでの口座開設プロセスに生体認証の登録を統合し、手続きの簡素化を図っています。
体験談2024年11月14日:
こちらの件、弊社日本人の個人口座があるOCBとVietcomBankに確認したところ、外国人個人の場合はパスポートとTRCを持って窓口に行けばOKとのことでした。OCBの手続を行いましたが、1分以内で完了しました。
法人口座について、両銀行に確認したところでは、現状政府から具体的な指示ははないため、現状は特に対応不要で、正式な情報が出たら連絡があるということでした。なお、併せてパスポート番号の更新手続きなどもある場合、もっと時間がかかったという声もいただきました。