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【ベトナム】海外からの借入れ及び返済に対する外貨管理に関する2022年9月30日付中央銀行通達第12/2022/TT-NHNN号について

2022年9月30日、海外からの借入れ及び返済に対する外貨管理に関する中央銀行通達第12/2022/TT-NHNN号(以下「本通達」といいます。)が公布されました。本通達は2022年11月15日から施行されます。

本通達は、海外からの借入れ及び返済に対する外貨管理に関する中央銀行通達第03/2016/TT-NHNN号(以下「通達第03号」といいます。)に代わって、通達第03号に規定されているのローン登録・ローン変更登録に関する手続をいくつか改正しています。

以下のとおり、本通達に規定されている重要な改正点を説明します。

1.登録不要なローンに関する規定の改正

旧通達第03号第9条3項によれば、期限に返済できなかった短期ローンについては、ローンの引出日からの満1年時点から10日以内に、借主がローンを返済すれば、ローン登録手続を行うことは不要とされていました。

本通達第11条3項は、30営業日に返済猶予期間を延長しました。
すなわち、ローンの引出日からの満1年時点から30営業日以内に、借主がローンを返済すれば、ローン登録手続を行うことは不要です。

2. ローン変更登録不要の場合の追加

旧通達第03号第15条2項、3項に規定されているローン変更登録不要の場合に加えて、本通達第17条2項は、以下の場合を追加しています。

  • a) 登録済スケジュールと比較して、利息・手数料の返済スケジュールを変更するが、ローン契約で規定された利息・手数料の確定方法を変更しない場合。
  • b) 引出金・ローン元本返済・利息返済・手数料返済の金額を、ローン通貨の100通貨単位の範囲内で、登録済金額と比較して変更(増減)する場合。
  • c) ローン引出・ローン元本の返済を複数回に分ける場合、一定の返済時の実際の引出金・ローン元本の返済の金額が、引出・返済スケジュールに規定される金額と比較して下回る場合。

3. ローン登録申請期限の改正

旧通達第03号第13条3項によれば、ローン登録申請期限がi.ローン契約の締結日、ii. ローン延長合意の締結日、iii. 通達第03号第9条3項に規定される元本残高が存続する短期ローンに対し、ローンの最初の引出日後満1年の時点から30日以内とされていました。

しかし、本通達第15条2項は、通達第03号と比較してローン登録申請期限を延長しました。
すなわち、上記のi、iiの場合には、申請期限が30営業日となり、本通達第11条3項に規定される元本残高が存続する短期ローンの場合には、60営業日になります。

4. 報告義務の改正

旧通達第03号第39条、第40条によれば、借主がオンファイン又は書面で四半期報告を提出する義務を負いますが、本通達第41条1項によれば、月次報告を提出しなければなりません。報告の提出はオンラインが優先となり、書面での報告の提出はウェブサイトのダウン等でオンラインでの提出できない場合のみとされています。

5. ベトナムにて貸主の口座を使用する場合の追加

a. ベトナムドン建ての口座

旧通達第03号第29条によれば、貸主が借主に出資する外国投資家である場合に、貸主がベトナムにてベトナムドン建ての口座を通じて貸付を行うことが可能です。本件のローンの基礎となるは、貸主がベトナムで出資することから発生するベトナムドン建ての配当金です。

一方、本通達第30条1項、2項によれば、上記の場合に加えて、登録情報の不正または偽造によるローン登録確認書が失効となるローンの回収の場合等一定の場合に、貸主のベトナムドン建ての口座が使用されるということになりました。

b. 外貨建ての口座

本通達第30条3項によれば、貸主がローンを実施するために外貨建ての口座を使用する場合、ベトナムにて外国為替使用制限規定に従います。

CastGlobal

【執筆者】CastGlobal

ベトナムの法律事務所

ベトナムで主に日系企業を支援する弁護士事務所です。日本人弁護士・ベトナム人弁護士が現地に常駐し、最新の現地情報に基づいて法務面からベトナムビジネスのサポートをしています。

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