【ベトナム】2026年のテト休暇|公的機関・民間の休暇日程と実務対応

本コラムでは2026年のテト休暇について解説します。新たな情報がでてきましたら随時アップデートしていきます。

最終更新:2025年10月25日

【更新】2025年10月25日

ベトナム政府官房は文書番号:9859/VPCP-KGVX(2025年10月13日付)にて、2026年のテト休暇を「2026年2月14日(土)〜2月22日(日)の9連休」とする首相承認を通知しました。
休暇レンジは旧暦12月27日〜正月6日に対応し、公的機関(公務員等)は本スケジュールに従います。民間企業は法定5日(年末・年始の配分は企業裁量)を本レンジに合わせて設計するのが実務上安全です。

  • 公式報道:政府ポータル(VGP)「2026年テト9連休を首相承認」
  • 民間実務:祝日勤務の割増は少なくとも300%(夜間等は別途加算)。週休日との重複時は振替休日を付与。

1. 旧暦の年末年始(テト)の日付

ベトナムのテト(旧正月)は太陰暦で定められ、労働法上5日間の祝日です。2026年のテト休暇(Tết Âm lịch)は以下の対応となる見込みです(※太陰暦→太陽暦の換算)

  • 2026年2月16日(月):旧暦12月29日(大晦日/Giao thừa)※2026年は「30テト」なし
  • 2026年2月17日(火):旧暦1月1日(元日
  • 2026年2月18日(水):旧暦1月2日
  • 2026年2月19日(木):旧暦1月3日
  • 2026年2月20日(金):旧暦1月4日
  • 参考:2026年2月21日(土)=旧暦1月5日、2月22日(日)=旧暦1月6日

例年どおりであれば、公的機関は5連休+前後の土日が連なり「9連休」程度になる可能性が高い一方、正式な休暇レンジは政府通知で確定します(後述)。

2. 公的機関に関する規定(正式決定済)

政府官房 文書番号:9859/VPCP-KGVX(2025年10月13日)に基づき、2026年テト休暇は
2026年2月14日(土)〜2月22日(日)の9連休となりました(旧暦12月27日〜正月6日)。
なお、民間企業は労働法の枠内で法定5日を年末・年始に配分しつつ、同レンジに合わせて就業計画・交替勤務表を設計するのが一般的です。

【確定情報】
  • 政府官房通知番号/発出日:9859/VPCP-KGVX(2025年10月13日)
  • 公的機関の休暇期間:2026年2月14日(土)〜2月22日(日)(9連休)
  • 該当する旧暦:旧12月27日〜正月6日

教育機関や一部の行政サービスは、各省・市の個別決定で運用の差異が生じる場合があります。所在地の人民委員会告知・各所管の運用をご確認ください。

3. 民間企業の休暇設定(実務ポイント)

労働法に基づき、民間企業はテト休暇5日を、「年末○日+年始○日」のいずれかで設定できます。2025年の運用と同様、以下の3パターンが想定されます。

  • 年末1日+年始4日【今回はほとんどがこの日程を選択すると推測】
    2026年は2/16(月)〜2/20(金)の5日間(推奨)。前後の土日(2/14–15、2/21–22)と連続させると最長9連休の運用が容易です。
  • 年末2日+年始3日
    (例)2/15(日)〜2/19(木)。この場合、祝日が週休日(日曜)に重なる分は振替休日が翌営業日に発生しうるため、実務上は休みが分断されないよう社内就業規則で整理しておくと安全です。
  • 年末3日+年始2日
    (例)2/14(土)〜2/18(水)。週休日との重複が多くなりやすいため、振替休日・代休の整理給与計算(祝日勤務の割増)に注意が必要です。
必須の社内実務
  • 少なくとも30日前までに従業員へ休暇計画を通知(テトおよび国慶節は事前告知が求められます)。
  • 工場・24/7オペレーションは、交替勤務の体制図・呼出し規程・緊急連絡網を更新。
  • 休日期間の時間外・祝日勤務の割増賃金(最低300%)代休・振替の内部ルールを明確化。

4. 銀行・証券取引所・税関など実務の影響

  • 銀行:国家銀行(SBV)の通知・各行の営業案内に連動します。外貨送金・信用状(L/C)決済は休日前に前倒し手配をご検討ください。
  • 証券取引所(HOSE/HNX):政府の祝日スケジュールに合わせて休場となります。配当・権利落ち・受渡(T+2)に影響します。
  • 税関・物流:E-Customs等のシステムは稼働しても、実人員対応は限定的になりがちです。D/O切替・CYカット・港湾ゲートの締め切りは各オペレーター告知を必ず確認してください。

実務アップデート(2025/10/14):
公的機関の9連休確定(2/14〜2/22)に伴い、金融機関(送金・L/C)や証券の受渡(T+2)は直前週の前倒し手配が推奨されます。
税関/E-Customsはシステム稼働でも、現場人員は限定的になりがちです。港湾ゲート・CYカット・D/O切替は各オペレーターの告知を必ず確認ください。

5. よくある質問(賃金・振替・通知期限 等)

Q1. 祝日に勤務した場合の割増は?

労働法上、祝日・テトに勤務した時間外賃金は「少なくとも300%」(日給者は当日の祝日賃金と別に加算)です。夜間労働等は別途加算が生じます。

Q2. 祝日が週休日(土日)に重なったら?

次の営業日に振替休日を付与します。テトの5日間に週休日が含まれる設計を取る場合、社内通知で振替日を明示してください。

Q3. 社内通知はいつまでに?

テト・国慶節の休暇スケジュールは、少なくとも30日前までに従業員へ周知するのが原則運用です。特に交替制・シフト制では早期周知が望ましいです。

CastGlobal

【執筆者】CastGlobal

ベトナムの法律事務所

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