【重要】Beneficial Owner(BO)情報の速やかな申告の推奨

最近、財務省は公文第13767/BTC-DNTN号を発出し、省級事業登録機関に対して、年末の4か月間に企業のBOに関する事項を重点的に検査するよう要求するとともに、2025年7月1日から現在までに設立または変更登録を行ったものの、BOに関する申告情報がない企業のリスト(以下「2025年7月1日以降に変更したもののBO未申告の企業リスト」といいます。)を作成しました。これは、地方当局がBO情報の申告に関する規定の遵守状況を優先的に検査すべき企業のリストです。

詳細なリストは、THƯ VIỆN PHÁP LUẬT(ベトナム法令データベース)の掲載ページをご参照ください。

本稿では、BOに関する法律規定の概要、及びBO申告に関する規定を遵守するために企業が行うべき手続についてご説明いたします。

1. BOとは?事業登録機関へのBO情報の申告期限

(1) BOの概念

2025年改正企業法第1条1項d号によれば、BOとは、企業の定款資本を実質的に所有する、または企業に対する支配権を有する個人をいいます。BOを特定するにあたり、企業は以下の基準に基づきます。

  • (i) 所有基準:直接もしくは間接に、または直接及び間接の双方により、定款資本/議決権付株式総数の25%以上を所有する個人。

本基準(i)を満たす個人がいない場合、企業は次の基準(ii)を検討します。

  • (ii) 実質的支配基準:法令の定めに従い、企業の一定の事項について支配権を有する個人。
  • (iii) 経営責任基準:上記基準(i)、(ii)を満たす個人がいない場合、企業は、企業を代表して行動する最大の権限を有する企業の管理者である個人1名をBOとして特定し、申告します。

2026年7月23日より前に有効であった規定では、企業にBOが存在しない場合もありました。しかし、現行規定においては、2026年7月23日以降、すべての企業に少なくとも1名のBOが存在するものと理解できます。

BOの特定方法の詳細については、2026年7月23日施行の政令第296/2026/NĐ-CP号第3条の規定をご参照ください。

(2) 事業登録機関へのBO情報の申告期限

BO情報の申告には、初回申告と、申告済みBO情報に変更があった場合の通知が含まれます。

① 初回申告(2025年改正企業法第3条第1項参照)

  • 2025年7月1日以降に設立された企業:企業設立時に、企業設立登録書類とともにBO情報を申告します。
  • 2025年7月1日より前に設立登録された企業:直近の企業登録内容の変更登録/変更通知手続(以下「企業情報変更手続」といいます。)を行う際に併せてBO情報を申告します。また、企業が希望する場合は、それより早く申告することも可能です。

② 申告済みBO情報の変更通知:変更が生じた日から10日以内(政令第168/2025/ND-CP号第52条1項ご参照)。

2. 事業登録機関へのBO申告手続

申請書類:

  • 企業登録内容変更通知書(通達第121/2026/TT-BTC号 Template No.12)
  • 企業のBOリスト(通達第121/2026/TT-BTC号 Template No.10)

申請方法:国家企業登録ポータル(dangkykinhdoanh.gov.vn)にてオンラインで行います。操作方法は、企業情報変更手続を行う場合と同様です。

3. BO情報の申告義務を履行しない場合の罰則

(政令第288/2026/NĐ-CP号第2条ご参照)

違反行為 罰金
直近の企業情報変更手続を行う際にBO情報を申告しなかった場合 7,000万ドン以上1億ドン以下
BO情報に変更が生じたにもかかわらず、申告済みBO情報の変更通知が遅延した、または通知しなかった場合 遅延期間に応じて1,000万ドン以上7,000万ドン以下

4. 推奨事項

(1) 「2025年7月1日以降に変更したもののBO未申告の企業リスト」に掲載されている企業

① 企業が「BOなし」と申告していた場合

2025年7月1日以降、企業が企業情報変更手続を行う際、一部の省・市の事業登録機関はBOに関する申告を企業に求めていました。そして、当該時点でBOが存在しないと企業が判断した場合、当局は通常「BOなし」と明記するよう求めていました。

しかし、過去に企業が「BOなし」と申告したことは、BOに関する申告を行ったものと判断される可能性があります。

上記1.で分析したとおり、新規定により、2026年7月23日以降、すべての企業に少なくとも1名のBOが存在することになったと考えられるため、企業は、新規定に基づきBOが存在することとなった時点(2026年7月23日)から10日以内に、BO情報を「BOなし」から「BOあり」に変更通知手続を行い、具体的なBO情報を申告しなければならなかったと解釈される可能性があります。

そのため、罰則を受けるリスクを最小限に抑えるため、申告済みBO情報の変更通知手続を速やかに行うことを推奨いたします。現在、各省・市の財務局はBO申告に関する指導公文を発出しており、検査・処罰を行う前に、企業が補充手続を行うための一定の期間を設けています。企業は、地方財務局の通知を自主的に確認し、適切に対応することをお勧めします。

② 2025年7月1日から2026年7月23日より前までの間に企業情報変更手続を行い、BOに関する申告をしなかった場合

手続実施時点において、旧法令上BOが存在せず、BOに関する事項を一切申告しなかった場合、法的な問題はありません。

なお、新法令により、2026年7月23日以降、企業には必ず少なくとも1名のBOが存在するため、次回の企業情報変更手続を行う際に、BOの初回申告を行うようご留意ください。

③ 2026年7月23日以降に企業情報変更手続を行い、BOに関する申告をしなかった場合

上記1.でご説明したとおり、2026年7月23日以降、企業には少なくとも1名のBOが存在し、企業情報変更手続を行う際に初回申告をしなければなりません。当該申告を漏らしていた場合は、罰則を回避するため、速やかに補充申告を行う必要があります。

(2) 上記リストに掲載されておらず、かつ2025年7月1日以降に企業情報変更手続を一度も行っていない企業

新法令により、2026年7月23日以降、企業には必ず少なくとも1名のBOが存在するため、次回の企業情報変更手続を行う際に、BOの初回申告を行うようご留意ください。

BO情報の特定には、企業の資本構成及び権限構造について明確かつ具体的な理解が必要となるため、各企業の担当者の方には自ら主体的に社内確認を行い、BOを特定した上で、法令に従って申告することを推奨いたします。弊所によるサポートをご希望の場合は、お気軽にご連絡ください。

 

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ベトナム受益所有者(BO)規制改正|政令296の三段階基準と罰則強化

CastGlobal

【執筆者】CastGlobal

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