【ベトナム】2024年のテト休暇(Tet Holidays)、建国記念日(国慶節)について
- 2023.11.26
- コラム
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1. 旧暦の年末年始について
ベトナムでは太陰暦に基づき、年末年始の休暇であるテト休暇(Tết Âm lịch)の日付が決められ、労働法上5日間の祝日と規定されています。西暦での日付は毎年変わりますが、2024年は、太陽暦の2月9日(金)が大晦日、2月10日(土)が元旦となります。
- 2月8日(木):旧暦大晦日前日
- 2月9日(金):旧暦大晦日
- 2月10日(土):旧暦元旦
- 2月11日(日):テト2日目
- 2月12日(月):テト3日目
- 2月13日(火):テト4日目
- 2月14日(水):テト5日目
- 2月15日(木):テト6日目
2023年11月22日、2024年のテト休暇(NGHỈ TẾT ÂM LỊCH)および建国記念日(国慶節)の休暇(NGHỈ LỄ QUỐC KHÁNH)についての通知5015/TB-LDTBXH号(以下、「通知5015号」といいます)が労働傷病兵社会省(BỘ LAO ĐỘNG – THƯƠNG BINH VÀ XÃ HỘI)から公布されました。
なお、労働法上「週休日が祝日・正月と重なる場合、労働者は次の営業日に週休の振替休日を付与される」とされており、今回は土日がテト期間にあることから、土曜日・日曜日が週休日の企業には代休も発生することになります。
2. 公的機関に関する規定
労働傷病社会省は、通知5015号において、公務員の休暇について以下のように記載しています。
1)テト休暇
2024年2月8日(木)から2月14日(水)まで。
労働法112条第1項b号に基づき5日の正月休暇と、週休日である土日の休みの分2日合わせて、7日間が休みとなることが通知5015号中にも記載されています(労働法第111条第3項も参照)。
2月8日(木) | 2月9日(金) | 2月10日(土) | 2月11日(日) | 2月12日(月) | 2月13日(火) | 2月14日(水) |
大晦日の前日 (旧暦猫年12月29日) |
大晦日 (旧暦猫年12月30日) |
旧暦1月1日 | 旧暦辰年1月2日 | 旧暦辰年1月3日 | 旧暦辰年1月4日 | 旧暦辰年1月5日 |
2)建国記念日・国慶節
2024年8月31日(土)から9月3日(火)まで
8月31日(土) | 9月1日(日) | 9月2日(月) | 9月3日(火) |
建国(独立)記念日 |
3. 民間企業についての規定
通知5015号は、民間企業などに対しても上記の公的機関のテト期間に従って、テト休暇と国慶節を設定することを推奨していますが、以下のような日程で休みを設定することも認めています。
1)テト休暇
以下の三つの日程で休みを設けることを認めています。なお、テト休暇は土日を挟む関係で、週休日をどのように設定しているかによって会社ごとに日程が異なる可能性があります。テト休暇と週休日が重なる場合は、労働法第111条第3項により翌営業日を振替休日とする必要があります(そのため、土日が週休の会社は振替休日と合わせて全部で7日間が休みとなります)。
- 大晦日の1日と元旦の4日を正月休暇とする。
- 年末の2日と年始の3日を正月休暇とする。
- 年末の3日と年始の2日を正月休暇とする。
今回はパターンが多くありますが、一例を以下に示します。
ケースA:代休1日間=週休1日間(日曜日を想定)の企業が2月9日から休暇を取得
ケースB:代休2日間=週休2日間(土曜日及び日曜日を想定)の企業が公的期間同様に2月8日から休暇を取得
2月8日(木) | 2月9日(金) | 2月10日(土) | 2月11日(日) | 2月12日(月) | 2月13日(火) | 2月14日(水) | |
ケースA 代休1日 (働く場合の給与) |
平日 (100%) |
祝日1日目 (300%) |
祝日2日目 (300%) |
祝日3日目 (300%) |
祝日4日目 (300%) |
祝日5日目 (300%) |
週休日の代休 (200%) |
ケースB 代休2日 (働く場合の給与) |
祝日1日目 (300%) |
祝日2日目 (300%) |
祝日3日目 (300%) |
祝日4日目 (300%) |
祝日5日目 (300%) |
週休日の代休 (200%) |
週休日の代休 (200%) |
2)国慶節
① 9月2日の建国記念日の前日である1日を国慶節の休日に指定する
- 9月1日が日曜なので、日曜が週休日となっている会社は、労働法111条第3項により、結局翌営業日の9月4日が休みとなるので、②を選んだ場合と同じ結果となります。
② 9月2日の建国記念日の翌日である3日を国慶節の休日に設定する
3)従業員に対する通知
テト休暇と国慶節の休暇についてどの日程にするか決定した後、会社はその日程を従業員に通知する必要があります。会社は休暇の開始日の少なくとも30日前までに従業員にその日程を通知しなければなりません。