【ベトナム】2027年の祝日・休日一覧|年間6回・法定12日と実務対応

速報

2026年10月13日 / CastGlobal Law Vietnam

2027年のベトナムの祝日・休日が出そろいました。政府官房公文10065/VPCP-KGVX(2026年10月2日付)と内務省通知11483/TB-BNV(2026年10月9日付)により、テトと国慶節の日程が確定しています。現地では「年間6回・計22日」と報じられていますが、これは週末や振替休日を含めた公的機関ベースの日数です。本コラムでは、ベトナム現地の日系法律事務所の観点から、法定の祝日12日の内訳、民間企業での日程の組み方、振替休日・割増賃金・契約上の期限への影響を整理します。

本稿のポイント

  • 2027年の法定祝日は12日(2026年に新設された「ベトナム文化の日」を含む)。報道の「22日」は、週末と振替休日を含めた公的機関の休暇日数です。
  • テトは公的機関が2月4日(木)〜2月10日(水)の7連休。民間企業は「1+4」「2+3」「3+2」の3パターンから選択します。
  • 5月1日(メーデー)が土曜日のため、土日休みの会社では5月3日(月)が振替休日となり、4/30〜5/3の4連休となります。
  • 国慶節は公的機関が9月2日(木)〜9月5日(日)の4連休。民間企業は9/2に加え9/1か9/3を選択します。
  • 休日は契約上の期限計算にも影響します。テト前後に期限が来る契約・行政手続は早めの確認をお勧めします。

1. 2027年の祝日一覧(法定日数と公的機関の休暇期間)

労働法(法律番号45/2019/QH14、2021年1月1日施行)第112条1項は、労働者が就労せず賃金全額を受ける祝日を定めています。2026年からは、文化発展に関する国会決議(国会決議28/2026/QH16、2026年7月1日施行)により、11月24日の「ベトナム文化の日」が加わりました。2027年の暦に当てはめると、以下のとおりです。

祝日 法定日(2027年) 法定日数 公的機関の休暇期間(週末・振替含む)
太陽暦の元日 1月1日(金) 1日 1/1(金)〜1/3(日)3日
テト(旧正月) 元日は2月6日(土) 5日 2/4(木)〜2/10(水)7日(振替2日を含む)
フンヴオン王の命日(旧暦3月10日) 4月16日(金) 1日 4/16(金)〜4/18(日)3日
南部解放記念日・メーデー 4月30日(金)・5月1日(土) 2日 4/30(金)〜5/3(月)4日(振替1日を含む)
国慶節 9月2日(木)+9月3日(金) 2日 9/2(木)〜9/5(日)4日
ベトナム文化の日 11月24日(水) 1日 11/24(水)1日
合計 12日 22日

「22日」の読み方に注意

現地報道の「22日」は、法定祝日12日に、連続する週末と振替休日を足した公的機関の休暇日数です。賃金全額で休める法定の祝日は12日であり、土日休みの会社では、これに週休日との重複による振替休日3日(テト2日・メーデー1日)が加わります。

人事・給与担当の方は、社内カレンダーや予算(稼働日数)の計算で「22日」をそのまま使わないようご注意ください。

2. 各祝日の日程と民間企業での組み方

太陽暦の元日(1月1日・金)

1日のみの祝日です。土日休みの会社は1/1〜1/3の3連休となります。年末年始の追加休暇を設ける場合は、年次有給休暇の計画付与や会社独自の特別休暇として整理します。

テト(2月4日〜2月10日・公的機関)

内務省通知11483/TB-BNVにより、民間企業は次の3パターンから選択できます。使用者は選択した日程を少なくとも30日前までに労働者へ通知する必要があり、公的機関と同じ日程の採用が推奨されています。

パターン 法定5日 振替休日(土日休みの場合) 連続休暇
年末2日+年始3日【推奨】 2/4(木)〜2/8(月) 2/9(火)・2/10(水) 2/4〜2/10(公的機関と同一)
年末1日+年始4日 2/5(金)〜2/9(火) 2/10(水)・2/11(木) 2/5〜2/11
年末3日+年始2日 2/3(水)〜2/7(日) 2/8(月)・2/9(火) 2/3〜2/9

詳しくは【ベトナム】2027年のテト休暇|公的機関・民間の休暇日程と実務対応をご覧ください。

フンヴオン王の命日(4月16日・金)

旧暦3月10日にあたる祝日で、2027年は金曜日です。土日休みの会社は4/16〜4/18の3連休となります。

南部解放記念日・メーデー(4月30日・金、5月1日・土)

2027年は5月1日が土曜日にあたります。週休日が祝日と重なった場合、労働者は次の勤務日に振替休日を取得するため(労働法第111条3項)、土日休みの会社では5月3日(月)が振替休日となり、4/30〜5/3の4連休です。一方、土曜日が勤務日(日曜のみ休み)の工場等では、5月1日は通常の祝日として休むだけで、振替休日は生じません。

国慶節(9月2日・木)

法定2日のうち1日は9月2日に固定され、もう1日は前後いずれかとされています(労働法第112条1項đ号)。公的機関は9/2(木)・9/3(金)を休日とし、週末と合わせて9/2〜9/5の4連休です。民間企業は、内務省通知に基づき9/1(水)または9/3(金)のいずれかを選択します。土日休みの会社であれば、9/3を選ぶことで4連休を確保できます。

ベトナム文化の日(11月24日・水)

2026年に新設された祝日で、2027年は水曜日の1日のみです。国会決議28/2026/QH16が根拠となっており、労働法第112条に明記する改正は審議段階と報じられています。法改正の動向によっては細部の扱いが変わる可能性があるため、本稿では最新の動きを確認次第、更新します。

3. 外国人(日本人駐在員)の休日

ベトナムで労働契約を締結して就労する外国人労働者には、上記12日に加えて、自国の伝統的な旧正月1日と、自国の国家の独立記念日(建国記念日)1日の休日が認められています(労働法第112条2項)。

日本人の場合、どの日を充てるかは法令上明確ではなく、会社ごとに運用が分かれています。日本の正月(1月1日)はベトナムの祝日と重なるため、たとえば1月2日を充てる、建国記念の日(2月11日)を充てるなどの考え方があり得ます。2027年は2月11日が木曜日で、テト明けと近接しますので、テト休暇と連続させるかどうかも含め、就業規則や労働契約で具体的な日付を定めておくことをお勧めします。

4. 祝日労働の割増賃金と振替休日

  • 祝日・テト当日の勤務:少なくとも300%。日給制の労働者には、これとは別に祝日分の賃金が支払われます(労働法第98条1項c号)。
  • 週休日の勤務:少なくとも200%(同条1項b号)。振替休日に勤務させた場合の割増率は明文がありませんが、週休日扱いとして200%以上とする解釈が一般的です。
  • 夜間勤務(22時〜翌6時):さらに30%以上、夜間の時間外勤務はさらに20%を加算(同条2項・3項)。
  • 振替休日の特定:社内通知で「どの日が振替休日か」を明記しておくと、出勤させた場合の割増率をめぐる争いを防ぎやすくなります。

5. 発想を変えた活用:契約・手続の期限管理と休暇設計

祝日の情報は人事部門だけのものではありません。民法(法律番号91/2015/QH13、2017年1月1日施行)第148条5項は、期間の末日が週末または祝日にあたるときは、その後の最初の勤務日の終了時に期間が満了すると定めています。契約書で「営業日」「暦日」の定義が曖昧だと、支払期限や通知期限がテト明けにずれ込み、相手方との認識が食い違うことがあります。

  • 契約書:「営業日」の定義(ベトナムの祝日か、日本の祝日も含むか)を明記する。テト前後に期限が来る支払・納品・通知条項を年初に洗い出す。
  • 行政手続:投資登録・企業登録の変更、労働許可証の更新などは、テト前と4月末〜5月初に申請が集中しやすいため、1か月程度の余裕を持って申請する。
  • 年休の計画付与:使用者は労働者の意見を聴いたうえで年次休暇の取得計画を定め、事前に通知する責任があります(労働法第113条4項)。4/16(フンヴオン王の命日)〜5/3は、間の平日に年休を組み合わせると長期休暇を設計しやすい期間です。
  • 稼働計画:工場では、2月と4月末〜5月初に稼働日が大きく減ります。受注・出荷計画や日本本社への報告スケジュールに早めに反映してください。

6. 実務チェックリスト

  • 2026年11月中:ベトナム文化の日(2026/11/24・火)の休日を社内に周知する。
  • 2026年12月中:テトの休暇パターンを決定し、法定休日と振替休日の日付を明記して通知する(遅くとも2027年1月5日頃まで)。
  • 2027年3月中:4/30〜5/3の連休と振替休日(5/3)を周知する。
  • 2027年7月末まで:国慶節で9/1か9/3のどちらを休日にするかを決定し、30日前までに通知する(遅くとも8月2日(月)頃まで)。
  • 通年:外国人労働者の追加休日2日の扱いを就業規則で確定させる。契約の「営業日」定義を点検する。

就業規則の改定、外国人の休日の定め方、契約上の期限条項の見直しについては、労務Q&A資料もご参照のうえ、お気軽に当事務所へご相談ください。

CastGlobal

【執筆者】CastGlobal

ベトナムの法律事務所

ベトナムで主に日系企業を支援する弁護士事務所です。日本人弁護士・ベトナム人弁護士が現地に常駐し、最新の現地情報に基づいて法務面からベトナムビジネスのサポートをしています。

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