【ベトナム】2022年度分の自然災害基金の請求について

ベトナムにおいては、法律第33/2013/QH13号(法律第60/2020/QH14号により一部修正)により、ベトナムに所在する企業および18歳以上のベトナム国民は、自然災害に関わる基金(ベトナム語:Quỹ phòng, chống thiên tai。以下「自然災害基金」といいます)へ拠出する義務が課せられています(同法第10条第2項a号)。

弊社でも、ホーチミン市1区当局より、2022年の実績に基づいた自然災害基金の請求が届きましたので、各社にも(タイミングが異なるものの)届いているかと思います。
政令78/2021/ND-CP号により、企業負担分と従業員負担分は以下とされています。

支払い可能額の50%を7月31日までに、残額を11月30日までに支払うよう通知が来ています(詳細は各社ご確認ください)。

1)企業負担分

ベトナム国内に所在するローカル企業と外資企業は年間財務報告書記載の資産価格の0.02%に相当する金銭(但し、最低でも50万VND、最高でも1億VNDの範囲となります)を拠出する義務を負います(政令78/2021/ND-CP号。以下「政令78号」といいます。第12条第1項)。

2)従業員負担分

ベトナムで一般的な企業のもとで勤務する18歳以上のベトナム人労働者は、勤務する地域の最低賃金(ホーチミン市・ハノイ市であれば現在4,680,000VND)の半額を契約書上の労働日数で割った金額を拠出する義務を負います(政令78号第12条第3項b号)。
今回のホーチミン市1区からのレターでは、従業員一人当たり90,000VNDと記載されており、通常は給与から控除されることになります。複数企業で働いている場合、最長の労働契約の会社で支払うのみで足ります。

参考(会員制Q&A):

自然災害基金について教えてください。

CastGlobal

【執筆者】CastGlobal

ベトナムの法律事務所

ベトナムで主に日系企業を支援する弁護士事務所です。日本人弁護士・ベトナム人弁護士が現地に常駐し、最新の現地情報に基づいて法務面からベトナムビジネスのサポートをしています。

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